ロシアのプーチン大統領は5日、ウクライナを支援する欧州中心の有志連合の部隊が停戦後、「安全の保証」のために駐留する案について、「長期的な和平で合意すれば意味がない。ロシアが完全に履行するからだ」と述べ、容認しない姿勢を示した。ウクライナのゼレンスキー大統領との直接会談にも否定的で、停戦協議の停滞が改めて浮き彫りになった。
- 停戦協議の現在地 「力による平和」に呼応する米ロ 焦るウクライナ
ロシア極東のウラジオストクで開かれた東方経済フォーラムの全体会合で語った。プーチン氏は侵攻の根本原因の一つが「ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への誘い込みだ」と主張。「戦闘中に何らかの部隊が現れれば、合法的な攻撃対象とみなす」と米欧を牽制(けんせい)した。
「各国には自国の安全保障を選ぶ権利はあるが、ロシアの安全保障を顧みない解決策はない」とも述べ、和平条件には、ウクライナのNATO加盟断念や反ロシア勢力の政権からの排除が必要だとの姿勢を示した。
一方、和平の実現に意欲を示すトランプ米大統領が求める、プーチン氏とゼレンスキー氏の直接会談については、「用意はある」としつつ、「(会談の)最適な場所はモスクワだ。『会いたいからこちらに来て』というのは過剰な要求だ」と、ロシアでの開催を求めた。
「安全は100%保証する」…